前回の記事では、ビル管理会社に就職すれば「優遇される」建築物環境衛生管理技術者がどのような資格かについて書きました。今回は、実際に「この資格を取得するための国家試験の受け方」や試験の内容、どのような試験なのかを書きたいと思います。
試験の実施時期と試験科目や配点
この建築物環境衛生管理技術者の国家試験は、10月上旬の第1日曜日に行われます。そして合格発表は、10月下旬〜11月上旬に行われます。受験料は、13900円(2020年現在)ということで「かなり高い」という印象です。
受験申請は、5月中旬頃から6月の中旬ぐらいに行われます。
試験科目と配点は、以下のようになっています。
建築物衛生行政概論 20点
建築物の構造概論 15点
建築物の環境衛生 25点
空気環境の調整 45点
給水及び排水の管理 35点
清掃 25点
ねずみ、昆虫等の防除 15点
このような内容と配点になっていて「全ての科目の合計点が180点満点」です。試験問題も180問出題されるので1問1点で計算されます。
試験の合格基準
試験の合格基準は、全ての科目を合計した成績が65%以上であり、かつ各科目で40%以上取っている必要があります。ようするに1科目でも40%未満の科目があると、他の科目が全て満点でも不合格になってしまいます。
100点満点ではなく、180点満点なので、合格基準の計算が少し複雑です。具体的に言うと合格するためには、全ての科目の合計点が117点以上であり、かつ各科目が全て40%以上の点数を取っている必要があります。
ここで注意したいのが出題数の少ない科目です。「建築物の構造概論」や「ねずみ、昆虫等の防除」の科目は15問だけの出題です。それゆえ1問におけるウエイトというかパーセンテージが高くなります。
ここで少し間違いが多くなってしまうと「40%を割ってしまう可能性がある」ので注意しなければなりません。具体的にいうと15問中6問の間違いまではOKですが、7問間違ったらアウトです。
出題数が多い科目は、1つの科目で7問間違っても大丈夫ですが、出題数が少ない科目はアウトになってしまいます。また普通資格試験は、合格基準が60%になっていることが多いのですが、この資格は65%に基準があるので少し難しくなっています。
実際の試験の実施について
試験時間は、午前3時間、午後3時間行われ合計6時間です。7科目ありますが、1科目ごとに試験時間が分かれているわけではありません。午前中に建築物衛生行政概論、建築物の環境衛生、空気環境の調整の3科目の試験が一斉に行われます。
そして午後から建築物の構造概論、給水及び排水の管理、清掃、ねずみ、昆虫等の防除の4科目の試験が一斉に行われます。試験の問題数で言うと午前も午後も90問ずつの出題です。
午前と午後で科目ごとの時間制限はありませんので、3時間の中で自分で科目ごとの時間配分をして90問解くことになります。それゆえ科目ごとに分かれているというよりは「テーマごとに分かれている」という感覚かと思います。
単純に計算すると1問につき2分ぐらいしか時間がありませんので、引っかかってしまう問題があると時間が足りなくなってしまいます。
受験願書の入手方法
受験願書の入手方法は、試験主催者の日本建築衛生管理教育センターのホームページからダウンロードする方法と郵便で返信用封筒を送って請求する方法があります。
詳しくは日本建築衛生管理教育センターのホームページに書いてありますので、リンクを貼り付けておきます。試験地なども書いてありますのでご確認下さい。試験地もあまり多くの場所で開催されませんので注意が必要です。
毎年4月ぐらいから「その年に行われる試験の実施要項」が掲載されますので、その時期になったならば注意していてください。
日本建築衛生管理教育センター
http://www.jahmec.or.jp/kokka/index.html
建築物環境衛生管理技術者の免状を紹介します。個人情報の部分はモザイクにしていますがご了承下さい。
建築物環境衛生管理技術者をパソコンやモバイル端末で勉強できるソフトを紹介している記事へのリンクです。
http://kamau1997.seesaa.net/article/rakurakubirukansoft.html
次回は建築物環境衛生管理技術者に合格するための試験対策や勉強に使用する書籍等を紹介します。記事のリンクを貼っておきます。
http://kamau1997.seesaa.net/article/374450499.html
関連記事のリンクを貼っておきます。
建築物環境衛生管理技術者関係
http://kamau1997.seesaa.net/article/374273488.html
http://kamau1997.seesaa.net/category/20849944-1.html
ビル管理関係
http://kamau1997.seesaa.net/article/372346464.html

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勉強内容がすごく濃くて
難しそうですが
すごく力がつきそうですね!!!
心から応援しております!!!
建築物環境衛生管理技術者は、このサイトで紹介している資格の中では難易度の高い方です。受験するのにも2年ぐらいの実務経験が無いと受けられませんし、受験する方は、1〜2年ぐらいの計画を立てて頑張って欲しいところです。
この試験は試験の時間にあまり余裕がないので
いかに効率よく回答していくかを考えて受験する必要がありそうですね。
各項目が全て40%以上じゃないとダメなら、難しいですね。
いつも紹介ありがとうございます。応援していきますね。
この合格基準は、どちらかといえば取得しやすくしている方にはたらいていると思います。全ての科目で60%や65%でなくてもいいということで、40%の科目があっても合格できるということですからね。100点満点なら40点ですから決して良い成績ではないように思います。
建築物のことからねずみのことまで問題になるなんて!と思ってしまいました。
私の周りは、この資格を持ってる方が居ないので、始めて知ったんですが、持ってると役に立ちそうな資格だなぁと思いました!
やはり、国家試験だけあって問題数、合格基準など他も資格よりもかなり厳しいですね〜
給料のベースアップに有効ですね。
ビル設備管理の仕事に就いたら、次に考えたい資格ですね。
いつも素敵な情報ありがとうございます。
この資格を取得するための国家試験の受け方や取り組みかた
・・・・
合格基準が65%以上・・・
難しい試験なんだ。
対策は十分にやらないといけないですね。
この試験に関しては難しそうな印象がありましたが、衛生関係のものは興味があるので、参考にさせていただきます!
ありがとうございます。
この資格は、2年ぐらいのビル管理の実務経験が無いと受験できませんのでご注意ください。